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JavaScriptにおける数値の操作に関するメソッド

JavaScriptにおける数値の操作に関するメソッド
公開日:2024年11月4日
最終更新日:2024年11月4日

JavaScriptでは、数値を扱うためのメソッドが数多く提供されており、計算や数値の変換、フォーマットなど様々な操作が可能です。この記事では、JavaScriptの数値に関する基本的な操作から、よく使われるメソッド、さらにインクリメントやデクリメントの方法まで、具体例を交えて詳しく解説します。

目次

インクリメントとデクリメント

JavaScriptでは、変数の値を1ずつ増減させるための操作としてインクリメントとデクリメントが用意されています。

インクリメント(増加)

インクリメントは、変数の値を1だけ増やす操作です。++演算子を使って行います。後置(変数の後に++を付ける)と前置(変数の前に++を付ける)の2種類があり、それぞれ動作が少し異なります。

let x = 5;
console.log(x++); // 後置:5が出力され、その後xは6に増加
console.log(++x); // 前置:7が出力され、xはすでに増加

デクリメント(減少)

デクリメントは、変数の値を1だけ減らす操作です。--演算子を使い、こちらも後置と前置の2種類があります。

let y = 5;
console.log(y--); // 後置:5が出力され、その後yは4に減少
console.log(--y); // 前置:3が出力され、yはすでに減少

Mathオブジェクトを使用した数値操作

JavaScriptでは、数値を操作するための組み込みオブジェクトとしてMathが提供されています。このMathオブジェクトには、よく使われる算術計算や数学的な操作を行うためのメソッドが多数用意されています。

Math.round(四捨五入)

Math.roundは指定された数値を四捨五入して整数を返します。

console.log(Math.round(4.5)); // 5
console.log(Math.round(4.4)); // 4

Math.ceil(切り上げ)

Math.ceilは、指定された数値を切り上げて整数を返します。

console.log(Math.ceil(4.1)); // 5
console.log(Math.ceil(4.9)); // 5

Math.floor(切り捨て)

Math.floorは、指定された数値を切り捨てて整数を返します。

console.log(Math.floor(4.9)); // 4
console.log(Math.floor(4.1)); // 4

Math.trunc(整数部分の取得)

Math.truncは、小数部分を切り捨てて整数部分だけを返します。

console.log(Math.trunc(4.9)); // 4
console.log(Math.trunc(-4.9)); // -4

Math.abs(絶対値)

Math.absは、指定された数値の絶対値を返します。

console.log(Math.abs(-10)); // 10
console.log(Math.abs(10)); // 10

Math.maxとMath.min(最大値・最小値)

Math.maxは、指定された複数の数値の中で最大の値を返し、Math.minは最小の値を返します。

console.log(Math.max(1, 2, 3)); // 3
console.log(Math.min(1, 2, 3)); // 1

Math.pow(累乗)

Math.powは、数値のべき乗を計算します。第1引数に基数、第2引数に指数を指定します。

console.log(Math.pow(2, 3)); // 8

Math.sqrt(平方根)

Math.sqrtは、指定された数値の平方根を返します。

console.log(Math.sqrt(9)); // 3
console.log(Math.sqrt(2)); // 1.414...

Math.random(乱数の生成)

Math.randomは、0以上1未満の乱数を生成します。特定範囲の乱数を取得するには、数値のスケーリングが必要です。

console.log(Math.random()); // 0以上1未満の乱数
console.log(Math.random() * 10); // 0以上10未満の乱数
console.log(Math.floor(Math.random() * 10) + 1); // 1から10の範囲の整数乱数

数値の変換メソッド

JavaScriptでは、文字列を数値に変換するためのメソッドも数多く提供されています。

parseIntとparseFloat

parseIntは文字列を整数に変換し、parseFloatは小数点以下も含めて変換します。

console.log(parseInt("123")); // 123
console.log(parseFloat("123.45")); // 123.45

Number

Number関数は、指定された値を数値型に変換します。整数や小数点以下のある数値にも対応しており、NaNを返すこともあります。

console.log(Number("123")); // 123
console.log(Number("123.45")); // 123.45
console.log(Number("abc")); // NaN

isNaNとisFinite

isNaNは値がNaNかどうかをチェックし、isFiniteは有限数かどうかをチェックします。

console.log(isNaN("abc")); // true
console.log(isFinite(123)); // true
console.log(isFinite(Infinity)); // false

数値のフォーマット

数値を特定のフォーマットで表示するためのメソッドも用意されています。

toFixed

toFixedは、指定した小数点以下の桁数に丸められた文字列を返します。

let num = 3.14159;
console.log(num.toFixed(2)); // "3.14"

toExponential

toExponentialは、指定した桁数の指数表記で数値を返します。

let num2 = 12345;
console.log(num2.toExponential(2)); // "1.23e+4"

toPrecision

toPrecisionは、指定された桁数で数値を文字列として返します。

let num3 = 3.14159;
console.log(num3.toPrecision(3)); // "3.14"

数値操作のまとめ

JavaScriptには数値を操作するための多彩なメソッドが用意されています。インクリメントやデクリメントといった基本操作から、四捨五入や絶対値の計算、乱数の生成まで、目的に応じたメソッドを適切に選ぶことで、効率的な数値操作が可能です。

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